大阪府立大学 研究推進機構 放射線研究センター

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Last update 2018/03/06




 

Index

  • クルックス管プロジェクト  

  • 核融合炉材料中の欠陥挙動の評価  

  • ペルチェ冷却式高性能霧箱の開発  

  • つばさ基金制度を活用した放射線教育振興プロジェクト  

  • 講義資料アーカイブス  

  • 対外活動


  •  

       

  • クルックス管プロジェクト

  • 「教育現場などにおける低エネルギーX線を対象とした放射線安全管理体制の確立」

    平成29年3月に公布された中学校学習指導要領の改訂に伴い、 「電流とその利用」単元の静電気と電流に関する内容の取扱に於いて 「真空放電と関連付けながら放射線の性質と利用にも触れること」 と言う内容が新しく追加されており、 従来から用いられてきたクルックス管の活用が不可欠となっています。

    ところが古い製品の一部にはエネルギーは低いのですが、 非常に高い強度のX線を放出する製品が存在します。 クルックス管から漏洩するX線についてはこれまでに複数の教育者、研究者が 報告を行っていますが[1-3]、 エネルギーが非常に低く透過率が低いX線という観点からの評価が必要です。 正確な線量測定を行ったうえで、使用するハードウェア、運用上の条件などにより 安心してクルックス管を用いた放射線教育を行うためのガイドラインを策定するために、 以下の4つのタスクについて研究を実施しています。

    Task1

    20keV以下の低エネルギーのX線は一般的なサーベイメーターでは実効線量を評価する事が 困難ですので、信頼できる測定方法での線量評価[4]を行った後に、 学校教育現場でも実施可能な安全確認のための測定手法を開発します。 これらの測定・評価を行うための研究を Task1 として位置づけます。

    Task2

    使用する装置や印加電圧などの運用条件によって、ガラス管外部へ漏洩するX線量が極めて 大きく変動します。 実際の教育現場での実態を調査し、様々なコンテンツ毎に必要な印加電圧の検証、 安全に使用するための遮蔽体の検証などの、 運用方法の検討を行う研究を Task2 として位置づけます。

    Task3

    低エネルギーX線はβ線とγ線の中間程度の性質を持ち、不均一被曝をもたらしますので、 このエネルギー領域の放射線による実効線量評価を行う必要があります。 目の水晶体に対する等価線量評価も重要です。 実態調査結果を踏まえた上で教育現場での被曝線量の上限の検討と、 それを達成するための運用方法、測定方法などを 「教育現場における放射線安全管理ガイドライン」 としてまとめ、日本保健物理学会・日本放射線安全管理学会合同での学会標準として 制定します。これらの内容を、Task3 として位置づけます。

    Task4

    低エネルギーX線を活用した教育コンテンツの開発を行い、 ガイドラインを反映した線量測定手段と新規コンテンツを教育現場に提供します。 これにより、実際の現場からの意見を取り入れ、ガイドラインにフィードバックします。 これらの内容を Task4 として事業実施します。

    なお、本プロジェクトは原子力規制庁の平成31年度放射線対策委託費 (放射線安全規制研究戦略的推進事業費)の申請に向けて、 日本全国の各タスク担当者と実施体制を構築中です。 最終的な普及まで見据えたプロジェクトであり、 オールジャパンでの体制を必要としています。 関心のある研究者・教育者の参加を強く希望致します。

    参考資料

    [1] クルックス管から漏洩するX線の実態とその対策, 大森 儀カ, 神奈川県立教育センター研究集録, 13 (1994) 21-24.
    [2] イメージングプレートを用いたクルックス管からの漏洩線量分布測定, 藤淵 俊王ら, 放射線安全管理学会誌, 10 (2011) 40-45.
    [3] 教育現場における冷陰極管の漏洩X線について, 宇藤茂憲, 福岡教育大学紀要, 66 (2017) 第3分冊, 1-11.
    [4] エックス線発生装置管理のための低線量評価法, 大久保 徹ら, 日本放射線安全管理学会誌, 15 (2016) 66-73.

    クルックス管からの低エネルギーX線の測定、評価手法の開発,
    秋吉 優史, 掛布 智久, 谷口 和史
    2018/03/27 日本原子力学会 春の年会 於 大阪大学 発表番号 [2H03].

    クルックス管の安全な取り扱いとその課題,
    秋吉 優史,
    2018/03/04 放射線教育フォーラム第2回勉強会(招待講演).

    クルックス管を用いた放射線教育と放射線安全管理,
    秋吉 優史, 掛布 智久, 谷口 和史, 高畠 勇二, 宮川 俊晴,
    2017/11/30 日本放射線安全管理学会 12月シンポジウム ポスターセッション [P-08].

    ペルチェ冷却式高性能霧箱の高性能化とクルックス管を用いた光電子観察,
    秋吉 優史,
    2017/09/13 日本原子力学会 秋の大会 於 北海道大学 発表番号 [1O17].

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  • 核融合炉材料中の欠陥挙動の評価

  •  セラミックス材料などに対する中性子欠陥挙動研究をライフワークとしています。 キーワードとしては、 「格子欠陥挙動解析、核融合炉材料、照射時熱物性評価、加速器による材料照射、放射線計測、陽電子消滅測定」 が挙げられます。

    特に中性子照射材料の熱拡散率評価を最重要の研究テーマとしています。 日米科学技術協力事業核融合分野での原型炉プラズマ対向機器開発のための要素技術の工学的評価プロジェクト: PHENIX (PFC evaluation by tritium Plasma, HEat and Neutron Irradiation eXperiments) においても、照射時の熱物性評価の重要性が認識されていて、その評価が急がれています。

    近年は特に、φ3x0.5mm の微小試験片(TEM disk サイズ)を用いた熱拡散率評価と、 陽電子寿命測定法の確立に力を入れています。

    簡単な研究紹介 PDF ファイル

     

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  • ペルチェ冷却式高性能霧箱の開発

  • 放射線教育用の教材として、ペルチェ冷却式の高性能霧箱の開発、販売を行っています。 バージョンアップを重ねることで極めて高性能な製品となっており、 一般的に観察可能なα線だけでなく、β線、さらにはγ線やクルックス管などからの X線の観察も可能な唯一無二の製品です。

    一度アルコールを補給すると丸一日何も補給せずに観察し続けることが出来る、 長時間運転が可能ですので、科学館やイベントなどでの展示にも適しております。 また、中高の教育現場への普及を目指して極めて安価に提供しており、 複数ユニットを並べての比較も容易です。

    放射線の観察だけでなく、ペルチェ素子を用いた熱の輸送やエネルギー変換などの 学習指導要領に準拠したエネルギー教育に活用することも出来ます。


  • ペルチェ冷却霧箱紹介リーフレット(価格表も含まれています)
     

     

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  •  

  • つばさ基金制度を活用した放射線教育振興プロジェクト
  • 大阪府立大学は公立大学であり、ふるさと納税制度を活用した「つばさ基金」という制度を 大阪府の協力により実現しています。 この制度を用いた「放射線教育振興プロジェクト」を2016年から開始しています。

    ふるさと納税制度は、自分が納める税金の使い方を指定できる制度です。 一般的な「寄付」とは異なり、2000円の自己負担のみで、元々地元自治体に納めていた住民税や所得税を、 特定の自治体、プロジェクトで使うように指定できます。 本プロジェクトを指定して申請戴くことにより、こちらで購入したペルチェ冷却高性能霧箱などの 放射線教育に活用できる物品(申請金額の半額を上限に自由に指定可能)を申請者に貸与致します。

    これを活用することで、お金のない中高の教育現場で、毎年安定した財源が確保可能です。 一般的なふるさと納税で返礼品でお肉や焼酎などをもらうのと同じ形で、自分が指定した放射線教育教材を入手戴けます。 これにより、特定の事業者などから財政的に独立した(いわゆる原子力ムラの色が付いていると言われる恐れのない)、 クリーンな放射線教育を実現可能です。 是非この制度を活用戴き放射線教育に活用戴ければと思います。

    POINT

  • 一般の寄付が3割程度の還付に対して、2000円を除いて全額帰ってきます
  • それに加えて寄附金額の半額分の放射線教育用機材を入手できます
  • 機材の内容については基本的に自由に指定頂けます(換金性の高い物品を除く)
  • 寄付頂いた後はすぐに執行しなくても年度繰り越しが可能です。
  • 複数名で寄付頂いた金額をまとめて運用も可能です
  • 毎年寄付が可能です

  • プロジェクトの紹介パンフレットPDF
     


     

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    講義資料アーカイブス

    (様々な講義、発表資料の一覧のディレクトリが出てきます)
     

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  • 対外活動

  • (普通の学会発表などは別ファイルでまとめています)
  • 2004年以降
  • 日本原子力学会関西支部のオープンスクール活動( かんさいアトムサイエンス倶楽部, K-ASK)において、一般人を対象とした放射線教育活動に極めて積極的に取り組む。K-ASK のメーリングリストの立ち上げ、維持運営も行っている。
  • 2011年 3月
  • 日本原子力学会関西支部活動として、近畿大学での「福島原発相談コーナー」において一般人からの質問、相談に対して電話対応を行った。
  • 2011年 6月〜7月
  • 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故による放射能汚染調査と、 一時帰宅者に対するスクリーニング作業のため、福島県田村市、南相馬市、広野町、富岡町などに派遣される。
  • 2011年 3月以降
  • 福島事故以降、京都大学原子核工学専攻では一方通行の情報発信は誤解を生む恐れがあり、個人のウェブサイトなどでの情報発信が制限され、一般人に対する放射線・放射能に関する知識の情報発信がままならない状況であったが、双方向でのやりとりが可能なメディアでの発言は許可されたため、ソーシャルメディア(mixi)において、所属、本名を明記した上で放射能・放射線に関する基礎知識を一般向けに説明し、一般人からの質問、疑問に対して長期間にわたって多数の回答を行った(一ヶ月ほどで数万 Page View の反響があった)。
    また、インターネット上のバラエティサイト「探偵ファイル」において、実測に基づくデータや、基礎的な知識、情報の解釈を編集部に送り多数回掲載される。同サイト上で、福島の婚活イベントなどの企画を、福島女性差別などに対する抗議の意味で大々的に取り上げてもらったりもした。(現在編集サイドが変わり、ほぼ全ての記事が削除されています)
  • 2011年〜2014年 10月
  • 2004年から K-ASK のオープンスクールとして実施してきた京都大学宇治地区キャンパス公開での一般向けの放射線教室(霧箱工作を主とする)を、内容を基礎的かつ実質的な放射線教育に変更して独自に運営するようにした。
  • 2012年 9月及び
    2014年9月
  • 京都大学主催のジュニアキャンパスに於いて中学生を対象とした放射線教育のゼミを実施。
  • 2012年 9月以降
  • 関西原子力懇談会「放射線の不安と安心に関する調査委員会」委員
  • 2013年 12月以降
  • 関西原子力懇談会「放射性廃棄物処分に関する技術動向調査委員会」委員
  • 2015年 4月
  • 大阪府立大学 花(さくら)まつり において、 放射線オープンスクールに参加。 ペルチェ冷却霧箱、天然の放射線源と測定器などを用いた知識普及活動を行う。
  • 2015年 8月
  • 「みんなの暮らしと放射線展」 において、ペルチェ冷却霧箱などの展示物出展と、「高校生サマースクール」の審査員として参加
  • 2015年 8月
  • 大学等放射線施設協議会 常議員
  • 2015年 11月
  • 「木(も)っと府大Day」を、生涯学習推進室室員として企画、実行。また、その中で 一般人向けの放射線オープンスクール を実施。通常のオープンスクールと異なり高齢者中心で、他の講義を聴きに来た人中心であったが、盛況かつトラブル無く終了。
  • 2015年 11月
  • 白鷺祭オープンラボ において、線源棟ガンマ線照射施設公開と、 ペルチェ冷却霧箱を用いた知識普及活動を行う。
  • 2015年 3月
  • 福井県の原子力施設見学に伴い、福井県原子力平和利用協議会との意見交換会。電力会社などとは関係なく、独自に放射線知識普及や、エネルギー供給の重要性、現状日本が置かれている立場などの理解を深めるための活動を行っており、今後の協力を約束する。
  • 2015年 11月
  • 文科省共同利用・共同研究拠点申請へ向けた情報収拾と学外への協力要請、申請書作成
  • 2016年 2月19日
  • 文科省共同利用・共同研究拠点申請ヒアリング
  • 2016年 4月
  • 「未来の博士育成ラボ」 で、中学生(+OB若干名)に対してペルチェ冷却霧箱を用いた放射線知識とそれに関係した科学のおもしろさを伝えるセミナーを行う。
  • 2016年 7月
  • 日本原子力学会関西支部 オープンスクール担当幹事
  • 2016年 11月
  • 奈良県上北山村上北山中学 教科研修会 招待講演「授業に使える放射線に関する学習指導例」
  • 2016年 11月
  • 科学の祭典京都大会 交流会 特別講演「普及型ペルチェ冷却式高性能霧箱を用いた放射線教育プログラム」
  • 2016年 11月
  • 文科省共同利用・共同研究拠点申請へ向けた情報収拾と学外への協力要請、申請書作成
  • 2017年 1月25日
  • 文科省共同利用・共同研究拠点申請ヒアリング
  • 2017年 2月
  • 原子力科学系 大学研究所等連絡ネットワーク設立会合での依頼講演
    「大阪府立大学 地域連携研究機構 放射線研究センター 共同利用拠点へ向けての現状報告」
  • 2017年 2月9-10日
  • 日米事業 PHENIXプロジェクト Steering Committee Meeting (SCM) at Washington DC. 参加、微小試験片による熱拡散率測定技術の検討状況を報告。
  • 2017年 6月 3日
  • 平成29年度第1回放射線教育フォーラム勉強会での招待講演、 「現場に届く放射線教育コンテンツ支援プロジェクト」 PDF
  • 2017年 6月
  • 日本放射線安全管理学会 教育訓練の時間と内容に関するアドホック委員会委員
  • 2017年 7月
  • 日本保健物理学会 企画委員会委員
  • 2017年 8月26日
  • 中国地域エネルギー環境教育研究会 広島市教師力アップセミナーでの招待講演、 「現場に届く放射線教育コンテンツ支援プロジェクト」 PDF
  • 2017年 9月25-29日
  • 13th International Symposium on Fusion Nuclear Technology (ISFNT-13, Kyoto)
    現地委員(LOC)
  • 2017年10月27日
  • 日本放射線安全管理学会 放射線安全規制研究の重点テーマ検討グループ採択
    「教育現場における放射線安全管理体制の確立」研究代表
  • 2017年11月1-2日
  • 保物セミナー2017 実行委員
  • 2017年11月(2018年6月30日まで)
  • 日本放射線安全管理学会 選挙管理委員会委員
  • 2017年11月23日
  • 放射線教育フォーラム 公開パネル討論「エネルギー・放射線教育 in 愛知」
    「ペルチェ冷却式高性能霧箱を用いた総合的放射線・エネルギー教育の提案」 (ブース展示、ショートプレゼン)
  • 2017年12月 2日
  • ICRP-RERF-JHPS joint workshop: Recent progress in radiation dosimetry for epidemiology and radiological protection
    現地委員
  • 2017年12月25日
  • 日本放射線安全管理学会へ、原子力規制委員会 H31年度放射線安全規制研究の重点テーマ 「教育現場における放射線安全管理体制の確立」を提出。
  • 2018年 2月
  • 原子力規制委員会 H30年度放射線安全規制研究公募に対する申請として、 「教育現場などにおける低エネルギーX線を対象とした放射線安全管理体制の確立」 プロジェクトを立ち上げ、全国の放射線計測、線量評価、放射線防護、放射線教育の 専門家を集め、学会標準としてのガイドライン作成を目指して指導する。
  • 2018年 2月8-9日
  • 日米事業 PHENIXプロジェクト Steering Committee Meeting (SCM) at Washington DC. 参加、照射後試験に関する放射線安全管理上の重要な誤りを指摘。
  • 2018年 3月 4日
  • 放射線教育フォーラム第2回勉強会での招待講演
    「クルックス管の安全な取り扱いとその課題」
  • 2018年3月19-20日
  • 日本保健物理学会シンポジウム I 福島事故後の内部被ばくの課題の解決に向けて −不溶性粒子と短半減期核種内部被ばく影響評価委員会
    日本保健物理学会シンポジウム II 原子力・医療従事者等の標準的な水晶体の等価線量モニタリング、適切な管理・防護はどうあるべきか?〜水晶体被ばくの実態から探る〜 平成29年度 放射線安全規制研究戦略的推進事業
    日本保健物理学会シンポジウム III 低線量率放射線リスクの推定における論点と課題 低線量・低線量率リスク推定法専門研究会
    現地委員
  • 2018年 3月22日
  • 台湾 Atomic Energy Council, Department of Radiation Protection (行政院原子能委員会 輻射防護處)の郭氏と、 放射線セキュリティに関する意見交換。
  • 2018年 3月24日
  • 福島県立安達高校の生徒、京都大学の教職員らと共に、 ユネスコスクールの枠組みで福島第一原子力発電所見学、 振り返りワークショップ参加。
  • 2018年 3月27日
  • 日本原子力学会 核融合炉部会 広報委員
  • 2018年 4月 2日
  • 科学研究費補助金(科研費)基盤C
    「新学習指導要領に準拠した総合的放射線教育コンテンツの開発」採択。
    クルックス管プロジェクトを本格始動。
     

  • 研究実績(論文、学会発表、受賞、外部資金獲得など)(2018/04/17 まで) PDF

  • 2016年度 研究実績

  • 2017年度 研究実績

  • 2016年度以降の放射線教育オープンスクール等の記録はこちら
  • にまとめています。
     


     

    問い合わせ:e-mail: akiyoshi [at] riast.osakafu-u.ac.jp ([at] を@に置き換えて下さい)

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